星形要塞 Citadelハリファクス
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ハリファクスの街から7 by:ジュトウ美智

「星形要塞」

ハリファクスは北海道・函館市の姉妹都市である。緯度がほぼ同じであるという地理や似通った都市形態など、さまざまな姉妹都市提携のきっかけがあったようだが、最も大きな決め手となったのは、両市がともに持つ星形要塞である。

函館市の五稜郭は日本では非常に有名だが、ここハリファクスにも八角の星形要塞「シタデル」がある。

港と町を両方見渡すことのできる市の中心部の高台に位置したシタデルは一七四九年、フランス軍から植民地を守るために、イギリス軍により築かれた。

その後、アメリカからの攻撃に備えるために一八五六年に再建。カナダが建国された後も一九〇六年まではイギリス軍が駐屯していたが、第一・二次世界大戦中は捕虜収容所および兵舎として、カナダ軍により用いられた。ただし、シタデルを舞台にした実際の戦闘は一度も起こっていない。

軍事施設としての役割は、国定史跡に指定された五一年に終わり、今ではカナダで最も重要な歴史的建造物の一つとしてハリファクス観光の目玉の一つとなっている。

夏季には伝統的なベンガル槍騎兵による警備やその交代儀式、バグパイプと太鼓の演奏を伴ったビクトリア時代の連隊の行進なども行われる。正午を告げるために大砲を発射する「午砲」は、現在まで百四十五年間、クリスマス以外は毎日続いている。

実は九五年のハリファクス・サミットの際、午前中の会議を終えた首脳たちが写真撮影のために外へ出たとたんに午砲が鳴り響き、テロリストの仕業かと思った彼らの間にちょっとした混乱が起こったそうだ。

さて、ハリファクスと函館市の絆を結んだ星形要塞であるが、実は世界的に見ると珍しいデザインではない。フランスで生まれたこの築城術は、ヨーロッパをはじめとして世界各地の砦に用いられている。

九七年にはハリファクスと函館市との共催で、第一回世界星形城郭サミットも開かれた。戦争のために造られた星形要塞が、今では世界の星形要塞所在地間の交流を促進し、世界平和に貢献している。

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じゅとう・みち 高松市出身。旧姓森岡。2001年に夫の実家のあるカナダ・ノバスコシア州ハリファクス市へ移住。現在同市内の語学留学学校に勤務。

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